ゲーム利用制限の条例が的外れな件について
どうも、ダービーです。
どうやら、香川県がなんとも面白い条例を発案したそうです。それが、
高校生以下のゲーム利用時間の規制
だそうです。
今回は、この条例について思った事を書いていこうと思います。
概要
まずは、どんな条例なのか振り返っていきます。
・高校生以下が対象
・平日60分 / 休日90分まで
・高校生は22時まで / 中学生は21時まで
・罰則規定は特になし
・ゲーム及びネット依存の予防が主な目的
すごく簡単に説明すると、こんな感じです。
未成年のゲーム依存症を懸念した結果、生まれた条例のようです。
個人的なツッコミポイント
①根本的な解決策ではない
注目すべきポイントは、罰則規定がなく各々で守ってねということ。
誰かによってしっかり管理されているわけでもなく、破ったからといってこれといった罰則もない。確かに、厳しくしすぎると反感を買うでしょうが、これでは依存症リスク減少に大きく影響するとは思えません。
また、オンラインゲームなどを規制したとしても、スマホ依存に直接影響はしません。あくまでゲームに限ったものなんだから。
SNSなど他の用途で依存はなくならないでしょう。そもそも、スマホ依存が学力低下に影響することは論文になるほど明らかな事実。
②子どもに限った話ではない
ゲーム依存症のリスクは、なにも子どもに限った話ではありません。大人も同じこと。
厚労省によると、「ネット依存」の疑いがある成人の人口は、推定421万人いるそうです。ちなみに、子どもは93万人。もちろん分母の数に違いはあるものの、単純に数が多いということは、そっちもかなり問題と言えます。
ここで言う「ネット依存」の大部分を占めるのが「ゲーム依存」だということ、また、TVゲームなどのオフラインゲームがまだ含まれていないことを考えると、成人にもゲーム依存は少なからずあるということが言えそうです。
しかし、中にはこういう反論もあるでしょう。
「子どもは、勉強する必要があるから大人とはわけが違う」
そんなことありません。
依存症は、生活リズムを崩しても夢中になるという特徴があります。ということは、仕事をしている大人にも、しっかり悪影響を及ぼしているのです。
さらにさらに、条例がなかったとしても、子どもは親によって時間制限を設けられたりしています。が、大人には止める人がいません。その気になればノンストップでできてしまうので、リスクが高いのはむしろ大人でしょう。
③他の依存症はどうするの?
純粋な疑問です。
ゲーム依存症の対策が条例という形で出てきましたよね。では、他の依存症への対策も同じように行うということなんでしょうか?
まさかゲームだけ、なーんてことありませんよね?
例えば、アルコール依存症とか。アルコール依存症患者は外来で約9.6万人。推定107万人とも言われています。
ゲーム依存症、しかも対象は少数の高校生以下という条例を作るということは、もっと母数の多いアルコール依存症の対策もしてくれるのでしょう。楽しみにしています。
漂う応急処置感
ゲーム依存を防ごう!→ゲームをするのは若者か→じゃあ利用時間を決めよう、という表面上だけの短絡的な解決法に思えてなりません。
すでに述べたように、ゲーム依存の可能性は未成年・若者に限りません。むしろ、本格PCがないとできない一部オンラインゲームは、金を持っている大人の方が多いと思われます。
また、ゲームをどれくらいやるかなんて、本人と親の問題です。そこまで個人の生活にツッコんでこなくてもいいのでは?と感じます。
皆さんは、どのようにお考えでしょうか?